ウイスキー(シングルモルト)

 ■スペイサイド   46本
ハイランド地方東部のスペイ川および「デブロン川、ロッシー川の流域をスペイサイドといい、スコットランド全土の約半数、およそ50の蒸留所が存在する。大麦の収穫量が多くピートが豊富な地域で、密造時代にはおよそ1000の密造所が存在した土屋守氏は、スペイサイドモルトは、全モルト中で最も華やかでバランスに優れた銘酒揃い」と評している]。スペイモルトは全体的に華やかな甘みを有する

 ■ハイランド   30本
ダンディー - グリーノック(英語版)間の想定線以北をハイランド地方といい、およそ40の蒸留所が存在する。土屋守によると製造されるウイスキーは様々で共通する特徴を見いだすのは難しい。吉村宗之氏によるとピートがして飲みごたえのあるものが多く、北部ほどその傾向が強い。一般にハイランドは東西南北の4地区に分類される。

 ■ローランド   5本
ダンディー - グリーノック間の想定線以南をローランド地方という。かつては多くのモルトウイスキー蒸留所があったが衰退し、1995年の時点で操業しているのは3箇所である。ちなみにグレーンウイスキーの生産やブレンド、麦芽製造については今なおローランドで最も盛んに行われている。他の地区の2回蒸留に対し3回蒸留を伝統としていたが、2008年3月の時点で3回蒸溜を行っているのはオーヘントッシャンのみ。穏やかな風味のウイスキーが多い

 ■アイラ   25本
ヘブリディーズ諸島の最南端に位置するアイラ島には8つの蒸留所がある]。蒸留所は海辺に建てられており、その影響からアイラ・モルトはヨード臭がし、さらにピート由来のスモーキーさを持つ。アイラ島は気候が温暖で大麦の栽培に適し、ピートが豊富で良質の水が手に入ることから、伝統的にウイスキー造りの盛んな地域である

 ■キャンベルタウン   6本
キャンベルタウンは、キンタイア半島先端にある町である。かつては30を超える蒸留所が存在し、モルトウイスキー造りの中心地であった[236]が衰退し、2008年3月の時点で3箇所のみとなっている。禁酒時代のアメリカに向け粗悪濫造のウイスキーを密輸し、禁酒法が解除になった際に見向きもされなくなったのが大きな原因とされている。キャンベルタウンモルトの特徴としては「香り豊かで、オイリー、塩っぽい風味を持つこと」が挙げられる

 ■アイランズ   10本
アイランズとは、オークニー諸島、スカイ島、マル島、ジュラ島、アラン島にある6つの蒸留所をいう[240]。これは蒸留所が島にあるという地理的な分類であって、アイランズ・モルトに共通する特徴は見られない

 ■その他   3本
スコッチ(シングルモルト)は、生産地域により6つの地域に分類される。各々の地域で特徴があり、個々の蒸留所でさらに独自の個性がある。個性を楽しむのがスコッチの醍醐味です。